コラム
【2023年】予防歯科で重視される「フッ素」が歯にいい理由とは?
皆さんこんにちは。
くろき矯正歯科です。
かつて「フッ素が効く!」なんていうテレビCMがありましたが、むし歯予防に効果的といわれるフッ素の正体をご存知の方は、それほど多くないかもしれませんね。
市販の歯磨き粉に含まれるフッ素、子どものむし歯予防におすすめのフッ素塗布など、上手に使えばむし歯予防に有効です。
今回は、予防歯科で重視されるフッ素とは何なのか、どうして歯にいいのか、という理由に迫ってみたいと思います。
フッ素は自然界に存在する物質で、地中や海水、植物、動物にも微量に含まれています。
かつて、適量のフッ素が含まれた天然水を飲み水として使っていた地域の人々にむし歯が少なかったという発見があり、そこからフッ素のむし歯予防への有効活用が始まりました。
現代では、水道水フロリデーションといって、あらかじめ飲料水に適量のフッ素を添加しておくというむし歯の予防法を導入している国や地域があります。
1945年に米国ミシガン州をはじめとする北米の地域で始まった水道水フロリデーションですが、10年後には永久歯のむし歯を50~70%予防できたという結果が報告されています。
今では、アメリカの一部の地域・オーストラリア・ブラジル・香港・アイルランド・マレーシア・ニュージーランド・シンガポール・英国などで導入されています。
残念ながら日本で導入されている例は現在ありませんが、世界保健機関(WHO)、米国疾病管理予防センター(CDC)や各国歯科医師が推奨する方法なので、世界的には3億7000万人もが水道水フロリデーションによる恩恵を受けているといわれています。
フッ素が歯にいいのは、歯の表面のエナメル質の強化に役立つからです。
むし歯は、歯垢を温床として増えた細菌が酸を出し、歯の表面のカルシウムやリンを溶かすことから始まりまるのですが、通常は、すぐに唾液中のカルシウムやリンが再定着します。
これを再石灰化といいますが、フッ素は再石灰化を促進し、歯を強化する働きがあるのです。
特にお子さんのむし歯予防には、3~6カ月ごとに歯科へ通って定期検診&フッ素塗布をするのがおすすめです。
その際には、歯科衛生士が一人ひとりのお口に合った効果的な歯磨きのやり方をご指導します。
磨き残しやすい場所や歯磨きが苦手な場所がわかりますので、通っているうちに歯磨きが上達します。
自分に合った方法で、食後と寝る前に効果的な歯磨きを励行してくださいね。
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